債権の種類
破産債権と財団債権
自己破産する際、所持していた財産はすべて破産財団となり、その中でも、債権者が債務者へ有する債権には破産債権と財団債権があります。
破産債権とは、破産手続き「前」から保有していた財産とされ、対称に破産手続き「後」に発生した財産は財団債権になります。
基本的に破産手続きが完了し破産が決定すると、債権者に対して財産を配当するわけですが、財団が破産にかかった費用を超えた場合には配当されることになっています。
財団債権は、配当に関わらず、その都度弁済されるものですが、債権の中にも優先順位が決められていて、優先度の高いものから順に配当されていきます。
- 財団債権の中の優先順位
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- 管財人に対する報酬
- 債権者申立、または第三者予納の予納金を補う分
- 債権者間で共同の利益のための裁判に対する費用の請求権、破産財団の管理、換価または配当に関する費用の請求権
- これら以外の財団債権(様々な請求権)
以上の順によって、配当されていきます。
また、破産債権の中にも優先順位があります。 - 破産債権の中の優先順位
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- 優先的破産債権
- 一般破産債権
- 劣後的破産債権
上記の順によって、配当されていきますが、さらに優先的破産債権の中にも順位が決められています。
- 優先的破産債権の中の優先順位
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- 国税や地方税
- 国や地方公共団体によって課せられる公課
- その他、財団債権以外の労働債権等
このように、債権の種類や配当に関する優先順位などが細かく決められていますので、手続き前に知っておく必要があります。